犯罪を起こしてしまった理由をおおざっぱに以下の4つのグループに分かれます。
①状況「どうしようもなかった」「こうするより仕方がなかった」など、やむを得ない状況で事件を起こした。
②忍耐「ちょっとの我慢ができなかった」など、忍耐力がなかったために事件を起こした。
③運 「不運だった」「偶然が重なった」など、意図したことではなく運が事件につながったと感じる。
④衝動「衝動的性格だから」など、思わず事件を起こしてしまったと感じる。
こうした心理に拍車をかけるのが犯罪を起こさせる「場面」です。綿密に犯行を計画する知能犯や経験豊富な犯罪者は別にして、いわゆる偶発犯(偶然やってしまった)や機会犯(またたまその機会があった)、あるいは初発犯(非行者)などは、たまたま出会ったその場の雰囲気や状況に誘われる形で犯罪行動を起こしてしまうのです。
例えば、通りかかった店先には周囲に誰の目もなく、ついてが出て万引きしてしまったとか、カフェで隣に座った人の忘れ物を店員に届けず持ち去ってしまったなどです。
つまり、こうした場面が犯行を誘引することを「場面誘引」といいます。
ところが、こうしたちょっとした犯行がうまくいってしまうと、同じような場面に出会わないかと期待するようになります。
店員の目を盗める死角を探すようになってしまうのです。
これを「場面選択」といいます。
さらに、場面選択がうまくできないようになると、強引に場面をつくろうとします。
これが、「場面形成」です。
店舗をこじ開けて強奪するなど、その手口は悪質になっていきます。
死角をつくらず防犯カメラ・監視カメラを設置することで、「場面形成」「場面誘引」「場面選択」を未然に防ぎましょう。
また、同一犯人が同じ犯行を侵さないよう録画機を設置し証拠映像を録りましょう。
防犯カメラ・監視カメラというものは、あまりに近すぎる場所は死角になってしまうので撮影することができません。
こうした点に注意して設置場所を決めなければ、せっかく費用をかけ防犯カメラ・監視カメラを設置しても、まったく役に立たないなどということにもなりかねません。
防犯カメラの設置において、死角を作らないように設置場所に注意している人は、複数の防犯カメラを設置して、なるべく死角を減らすようにしています。
防犯カメラ・監視カメラの真下が死角になるのであれば、その点に注意して、別の場所に設置している防犯カメラで他のカメラの真下付近が映るように設置しましょう。
他にも防犯カメラ・監視カメラの設置に際して注意すべきことはありますが、まずはこの死角に関する基本を理解することによって、効果的な場所を決めることができます。