超高齢社会の問題が犯罪につながる
元気な高齢者と、孤独で因窮している高齢者の犯罪が増加傾向にあります。 高齢者人口が増加し、
2020年には、高齢化率が28.9%となり、75歳以上が、65~74歳を上回ります。65歳以上の高齢者に
よる犯罪も増加傾向にあります。 罪種は万引きなどの窃盗が約6割を占め、暴行および傷害などの
粗暴犯、殺人および強盗などの重大事犯も増加傾向にあります。ストーカー事件の犯人が高齢者で
あったという報道も珍しくありません。つまり、高齢者が増加すればするほど、相対的に高齢者の
犯罪者も増えていくということであり、高齢社会が犯罪の世界にも及んでいるといってよいでしょ
う。現代社会では、核家族の増加に伴い、高齢住居世帯が増え、地域とのつながりも薄く、孤独感
や居場所のなさを感じながら生活する人が多くなっています。そのような中で、経済的に因窮して
やむにやまれず窃盗事件を起こしてしまう人も多いようです。また、重大事件犯で目を引くのが介
護疲れによる夫婦間の殺人や、高齢者同士の男女関係のもつれからの殺人です。超高齢社会が現実
になっている今、経済的・福祉的な問題とともに、年をとっても元気な老人の増加も高齢者の犯罪
増加に影を落としているといえるでしょう。
高まる見守り市場
2022年には独居世帯数は3分の1越え、2025年には750万人になり、子供と同居しない高齢者の増大、
未婚者の増加、離婚の増加により、ひとり暮らしをする貧しい高齢者の急増していきます。自宅な
どで暮らし続けられるよう地域包括ケアシステムの充実に伴い、在宅介護の進展や独居老人世帯の
増加により高齢者施設以外での需要開拓が市場拡大すると予想され、「独居高齢者・認知症見守り」
製品による在宅介護での利用が拡大すると思われます。祖父母をカメラで見守り、異常時はスマート
フォンへ通知したり、カメラを利用したスマホでの通話など、防犯用途以外にも見守りとしても活用
できます。