24時間常時録画の防犯カメラとは?メリット・デメリットと導入時の注意点を徹底解説

防犯カメラの録画方式にはさまざまな種類がありますが、その中でも「24時間常時録画」は文字通り、昼夜を問わず常に録画を続ける方式です。動体検知録画やスケジュール録画とは異なり、常に映像を記録し続けるため、いかなる瞬間も取り逃がさないという特徴があります。

企業や店舗、工場、倉庫、医療施設など、トラブルや事故のリスク管理が重要な現場では、常時録画方式が選ばれるケースが増えています。万が一の際に「映っていなかった」という事態を防げることが最大の理由です。

しかし、24時間録画にはメリットだけでなく、当然ながらデメリットも存在します。導入前にその特性を正しく理解しておくことが重要です。

24時間常時録画のメリット

まずは24時間常時録画のメリットを解説いたします

証拠能力が非常に高い

最大のメリットは、録画漏れがないことです。動体検知録画の場合、感知範囲外の出来事や誤作動による未録画が発生する可能性がありますが、常時録画ではその心配がありません。窃盗、不正行為、従業員トラブル、クレーム対応、事故検証など、あらゆる場面で確実な証拠映像を残すことができます。

特に企業においては、内部不正対策やコンプライアンス強化の観点からも、常時録画は有効な選択肢です。

トラブルの前後関係を正確に把握できる

動体検知録画では「動きがあった瞬間」からしか記録されないため、その前後の状況が分からないことがあります。しかし常時録画なら、トラブル発生前の経緯や関係者の動線まで確認できます。事故やクレーム対応時に時系列で状況を整理できるため、迅速かつ公平な判断が可能になります。

心理的抑止効果が高い

24時間録画を導入しているという事実は、従業員や来訪者に対して強い抑止力を持ちます。不正行為や問題行動を未然に防ぐ効果が期待できます。防犯カメラの存在が「常に見られている」という意識を生み、職場環境の健全化につながるケースも少なくありません。

セキュリティレベルが安定する

動体検知は環境に左右されやすく、風や光の変化で誤検知する場合があります。その点、常時録画は環境要因の影響を受けません。録画品質が安定し、監視レベルが一定に保たれます。

24時間常時録画のデメリット

24時間常時録画のデメリットを解説します

保存容量を大量に消費する

常時録画の最大の課題は、データ容量です。高画質カメラで24時間録画を行うと、1台あたり数百GBから数TBの容量を短期間で消費します。複数台設置する場合は、大容量のレコーダーやクラウド契約が必要になります。

保存期間をどれくらい確保するかによって、必要容量は大きく変わります。例えば30日保存を目安にする場合、カメラの台数が多すぎたり、高画質なカメラの場合30日分録画する前に上書きされてしまう可能性があります。

機器への負荷が大きい

常時録画はレコーダーやハードディスクに常に負荷がかかります。そのため、耐久性の高い監視用HDDを使用しなければ、故障リスクが高まります。一般的なPC用HDDでは長期間の安定運用が難しい場合があります。

導入コストが高くなりやすい

大容量ストレージや高耐久機器が必要になるため、初期費用は動体検知録画よりも高くなる傾向があります。さらに、クラウド録画を利用する場合は月額費用も発生します。

映像確認に時間がかかる場合がある

常時録画は記録量が膨大なため、目的の映像を探すのに時間がかかる場合があります。検索機能やタイムライン機能が充実したレコーダーを選ぶことが重要です。

24時間常時録画が向いている施設

常時録画はすべての現場に必要というわけではありません。特に向いているのは以下のような環境です。

現金や高額商品を扱う店舗、内部不正リスクがあるバックヤード、夜間無人になる施設、事故リスクが高い作業現場、クレーム対応が多い接客業などです。

一方で、比較的リスクの低い小規模事務所などでは、動体検知録画でも十分なケースがあります。

設置時の重要な注意点

設置時の注意点についても解説いたします

保存期間を明確に設定する

導入前に「何日間保存する必要があるのか」を明確にしましょう。業種やトラブル発覚までの期間を考慮し、適切な保存日数を設定します。一般的には7日、14日、30日が目安とされますが、業種によっては60日以上必要な場合もあります。

録画解像度とフレームレートを最適化する

常時録画では高画質にすればするほど容量を圧迫します。必要以上に4K画質で録画するのではなく、設置場所に応じてフルHDやHD画質に調整することで、容量効率を改善できます。

監視用HDDを使用する

常時稼働に耐える監視専用HDDを採用することが重要です。これにより故障リスクを軽減し、長期安定運用が可能になります。

プライバシーへの配慮

従業員や来訪者のプライバシーに配慮することは必須です。更衣室やトイレなどの設置は避けるべきです。また、録画していることを明示し、社内規定を整備することでトラブルを防げます。

バックアップ体制を整える

重要拠点では、録画データのバックアップやクラウド併用を検討することも有効です。万が一レコーダーが盗難や破損に遭った場合でも、映像を保全できます。

常時録画と動体検知録画の使い分け

近年では、エリアによって録画方式を使い分ける「ハイブリッド運用」も増えています。出入口やレジ周辺は常時録画、通路や倉庫内は動体検知録画にすることで、容量と安全性のバランスを取ることができます。

すべてを常時録画にするのではなく、リスクの高いエリアを重点的に常時録画にする設計が、コストパフォーマンスの高い導入につながります。

まとめ

24時間常時録画の防犯カメラは、記録漏れがなく、証拠能力が高く、トラブル対応力を大幅に向上させる強力なセキュリティ対策です。一方で、大容量ストレージや高耐久機器が必要になり、導入コストや運用負担が増加するという側面もあります。

重要なのは、自社のリスクレベルと目的を明確にし、保存期間、画質設定、録画方式を適切に設計することです。場合によっては常時録画と動体検知録画を組み合わせることで、効率的なセキュリティ体制を構築できます。

防犯カメラは単なる監視機器ではなく、企業の信頼性を守るリスクマネジメントツールです。24時間常時録画の特性を正しく理解し、最適な形で導入することが、安心できる環境づくりへの第一歩となります。

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