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「強盗は都市部の特別な家の話」「うちには強盗に狙われるような財産はない」——そう思っていた方も、2024年以降の闇バイト強盗事件の報道を見て不安を感じているのではないでしょうか。住宅強盗の件数は2022年から増加に転じており、手口の巧妙化・凶悪化が続いています。本記事では、住宅強盗の最新実態・闇バイト強盗の手口・狙われやすい家の特徴・今日から実践できる具体的な対策を解説します。
住宅強盗の最新実態——再び増加に転じた侵入強盗
警察庁の統計によると、住宅を対象とした侵入強盗の認知件数は2015年の190件から2021年には97件と100件以下まで減少していました。しかし翌2022年から再び増加に転じ、2024年には114件発生しています。
特に2024年8月以降、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県を中心に戸建て住宅を狙った連続強盗事件が相次いで発生しました。令和6年8月〜11月までの期間だけで、関東近郊で闇バイトとの関連が疑われる強盗等事件は19事件確認されており、そのうち17事件・46人が検挙されています(令和6年12月5日時点)。
件数だけ見ると「年間100件程度」と感じるかもしれません。しかし空き巣と違い強盗は住人が在宅中に発生するケースも多く、暴力・脅迫による人身被害をともなう重大犯罪です。LIXILが2025年に行った調査によれば、警察庁が実施した調査で「ここ10年間で日本の治安は悪くなったと思う」と回答した生活者は76.6%に達し、令和に入ってから最多となりました。住宅強盗への不安は、今や多くの人が実感している現実です。
闇バイト強盗とは——なぜ一般住宅が狙われるのか
闇バイト強盗の仕組み
闇バイト強盗とは、SNSやネット掲示板などで「高額報酬」「簡単に稼げる」「○○するだけ」など興味を引くような言葉で募集された実行役が、指示役の命令に従って強盗を実行する犯罪形態です。実行役のほとんどは犯罪のプロではなく、金銭に困った若者・学生が「アルバイト感覚」で応募した素人です。
指示役(主犯格)はSNSの匿名アカウント・暗号化通信アプリを使用して実行役に指示を出し、自らは現場に姿を現しません。実行役が逮捕されても指示役の特定が難しい構造になっており、組織の中枢は活動を継続できます。
手口としては、深夜帯にドアや窓を破壊して侵入し、住人に暴行を加え金品を奪うケースが多くなっています。宅配業者・訪問販売員・点検業者を装って玄関を開けさせる手口も増えています。
なぜ在宅中の一般住宅が狙われるのか
従来の空き巣は「住人がいない時間帯」を狙いましたが、闇バイト強盗は「住人が在宅中」でも構わない・むしろ現金・貴金属・通帳・カードを確実に入手するために在宅中を狙うケースがあります。
特に高齢者が一人または夫婦のみで暮らす住宅が標的になりやすい傾向があります。「抵抗されにくい」「高額の現金・貴金属を持っている可能性がある」という判断が働くためです。
「家にいるから安全」という意識が防犯対策を怠らせる要因にもなっています。LIXILの調査では、50〜60代女性の約4人に1人が「家にいるから」を理由に防犯対策をしていないという結果が出ています。在宅中の防犯意識を高めることが今最も重要な課題の一つです。
強盗犯が行う「下見」——事前準備を知って対策する
闇バイト強盗は衝動的な犯行ではありません。実行前に必ず下見・情報収集が行われており、そのプロセスを知ることが対策の出発点になります。
アポ電(事前の確認電話)
「アポ電」とは、事前に「老人ホームですが、ご家族の情報を確認させてください」「電力会社ですが、以前ご連絡した件でご確認を」など、家族構成・在宅状況・資産状況をさりげなく聞き出す電話です。見知らぬ番号からの不審な電話には個人情報を答えないことが重要です。電話越しに「お子さんは何人いますか」「ご主人はいつ帰られますか」と聞く電話は特に注意が必要です。
現地での下見と「マーキング」
住宅周辺を歩き回り、防犯カメラの有無・補助錠・センサーライトなど防犯設備の状態を確認します。玄関・郵便受け・電気メーター・外壁などにチョーク・シール・テープ・傷などのマーキングを残して「狙いやすい家」の情報を仲間と共有する手口も報告されています。
玄関や外壁に見覚えのないマークや傷がある場合は、写真を撮って警察に相談してください。
SNSでの情報収集
SNSへの「旅行中」「長期不在」の投稿・自宅周辺の写真・高価な財産を示す投稿が標的情報として利用されることがあります。また、個人情報が記載された郵便物・ゴミからの情報収集も行われます。
強盗に狙われにくい家にする——8つの具体的対策
対策① 防犯カメラの設置——下見・実行の両段階で抑止
防犯カメラは「下見の段階で犯行を断念させる」最も効果的な設備です。刑法犯全体における犯人特定の端緒として「防犯カメラ等の画像」が占める割合は、2016年時点の4.6%から2024年には17.6%と約3.8倍に増加しています。「防犯カメラに映ると逮捕につながる」という認識が犯罪者側にも広まっており、カメラの存在だけで強い抑止力になります。
設置する際は玄関・駐車場・裏口・ゴミ置き場など複数の侵入経路をカバーし、「どこからアクセスしてもカメラに映る」状況を作ることが重要です。「防犯カメラ設置中・録画中」の告知ステッカーを目立つ場所に掲示することで、下見の段階での犯行断念に効果があります。
スマートフォンと連携したAI検知カメラを活用することで、夜間・外出中でも人物を検知した瞬間に通知が届き、早期対応が可能になります。
対策② 玄関ドアの強化——鍵を開けさせない・こじ開けさせない
宅配業者・点検業者を装った侵入手口への最大の対策は「玄関ドアを開けないこと」です。事前に連絡のない訪問者にはドアを開けず、インターホンで応対する習慣をつけてください。
補助錠(ダブルロック)を玄関ドアに追加することで、こじ開けに時間がかかるようになります。ドアチェーンは「少し開けて確認する」際の安全装置として有効ですが、強引な侵入(体当たり)には耐えられないため、補助錠との組み合わせが重要です。
カメラ付きインターホンの設置で、ドアを開けなくても来訪者の顔を確認できます。スマートフォン連携タイプであれば、外出中でも自宅のインターホンに応答できるため、「今家にいる」という印象を与えられます。
対策③ センサーライトの設置——夜間の侵入を威嚇
夜間・深夜帯の侵入を防ぐためにセンサーライトは効果的です。人が近づいた際に自動で点灯し、不審者への心理的プレッシャーと近隣への異常の知らせとして機能します。玄関・裏口・駐車場への設置が特に有効です。
防犯カメラとセンサーライトを組み合わせることで、ライトが点灯した瞬間の映像をカメラが鮮明に記録できる環境が整います。
対策④ 窓・ガラスの防犯強化
強盗の侵入口として窓ガラス破りも多く使われます。補助錠の追加・防犯フィルムの全面貼り・窓用センサーアラームの設置を組み合わせることで、窓からの侵入に時間をかけさせられます。
1階の窓だけでなく、雨どい・室外機・フェンスを足場に上れる2階の窓も対策が必要です。在宅中でも使用していない部屋の窓は施錠する習慣をつけてください。
対策⑤ 「在宅強盗」への特別な備え
空き巣と異なり強盗は在宅中に発生する可能性があります。以下の「在宅強盗への備え」を日常の習慣に取り入れてください。
就寝中は1階の窓・玄関ドアをすべて施錠する。夜間に不審音を感じた場合は一人で確認せず、まず110番通報する。多額の現金・貴金属を自宅に保管しないか、保管する場合は金庫(ボルト固定型)を利用する。万が一侵入された場合は抵抗せず、犯人の要求に従い命を守ることを最優先にする。
抵抗による被害拡大を防ぐことが最優先です。「財産よりも命」という意識が緊急時の判断を助けます。
対策⑥ アポ電・不審電話への対応
見知らぬ番号からの電話で家族構成・在宅時間・資産状況を聞かれた場合は、答えずに電話を切ってください。「何の目的でその情報を聞くのか」を確認し、答えられない・不審な場合は情報を伝えないことが重要です。
固定電話への迷惑電話対策機器(着信前に「この通話は録音されます」とアナウンスするタイプ)は、強盗の下見電話(アポ電)への抑止効果があります。
対策⑦ 地域連携——「この地域は監視されている」という環境を作る
近隣住民が互いに顔を知り・声をかけ合える関係は、犯罪者にとって「リスクが高い地域」として認識されます。「不審な人物が近くをうろついていた」「見慣れない車が長時間停まっていた」という情報を近隣で共有し、迷わず警察に通報する習慣を地域全体で持つことが強盗抑止の土台になります。
自治体・警察の防犯メール・LINEへの登録で、地域の不審者情報をリアルタイムで受け取ってください。
対策⑧ SNS・個人情報の管理
旅行・外出のリアルタイム投稿は「今家に誰もいない」情報を不特定多数に知らせることになります。高価な財産・貴金属・多額の現金の存在を示す投稿も標的情報として悪用されることがあります。SNSの投稿内容・公開設定の見直しを行ってください。
被害に遭った場合・不審者を見かけた場合の対応
不審者・不審車両を見かけた場合
住宅周辺に見慣れない人物が何度もうろついている・長時間停まっている車がある・玄関や外壁に見覚えのないマークがあるなど、不審と感じた場合は迷わず110番通報してください。「大げさかもしれない」という遠慮が、犯行準備を見逃す原因になります。
侵入された・被害に遭った場合
侵入者と鉢合わせた場合は、絶対に抵抗しないことが最優先です。「財産は渡すが命は守る」という判断が緊急時を生き延びる基本です。侵入者が立ち去った後、素早く安全な場所に移動して110番通報し、犯人の特徴・逃走方向・使用車両を可能な範囲で警察に伝えてください。
防犯カメラが設置されている場合は、警察到着まで機器・録画データには触れないようにしてください。
まとめ
住宅侵入強盗は2022年以降増加に転じており、闇バイトを活用したトクリュウによる犯行は一般住宅・在宅中の家族を標的にするまで凶悪化しています。「自分には関係ない」という油断が最も危険な状態です。
防犯カメラ・補助錠・センサーライト・窓の強化・インターホンの強化・SNS管理・地域連携という複数の対策を重ね合わせることで、「侵入しにくい家」と判断させる総合的な防犯体制が整います。「完璧な防犯は不可能」という現実がある一方、「ここは手間・時間・リスクがかかる」と犯罪者に判断させる環境を作ることは今すぐ始められます。
設置場所・機種選定のご相談はNSKダイレクトショップへお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ:https://n-sk.jp/consumer/directshop/contact/
※参考:ALSOK「強盗の手口と被害を防ぐ対策!広域強盗事件に見る狙われやすい家の特徴」(https://www.alsok.co.jp/person/recommend/2231/) ※参考:ALSOK「増加する闇バイト強盗とは?被害に遭わないための対策方法を解説」(https://www.alsok.co.jp/person/recommend/2335/) ※参考:政府広報オンライン「空き巣や強盗から命と財産を守る 住まいの防犯対策」(https://www.gov-online.go.jp/article/202310/entry-9977.html) ※参考:警察庁「令和6年の刑法犯に関する統計資料」(https://www.npa.go.jp/toukei/seianki/R06/r06keihouhantoukeisiryou.pdf)
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