
インターネット回線のない場所に防犯カメラを設置したいとき、「モバイルWiFi(ポケットWiFi)で外出先からカメラを見られますか?」というご相談をよくいただきます。
結論から言うと、一般的なモバイルWiFiでは、防犯カメラを使えないことがほとんどです。外出先から映像を確認するには、「固定IP」のSIMが使えること、IPv4で通信できること、そしてVPNを使うタイプのサービスではないことが必要です。この記事では、その理由と、契約前に確認したいポイントを解説します。
まず確認:使えないモバイルWiFiの特徴
次のようなモバイルWiFiは、防犯カメラの運用には向きません。契約前に、サービスの説明や申込ページで確認してください。
– 固定IPアドレスが使えない(接続するたびにIPアドレスが変わる)
– 通信にVPNを使っているタイプ
– IPv6のみで接続するタイプ
契約してから「映像が見られなかった」とならないよう、次の項目で理由を説明します。
外出先から映像を見られる仕組み
外出先のスマホでカメラの映像を見るときは、スマホからカメラへ「ここにつなぎたい」と宛先を指定して接続します。この宛先となるのがIPアドレスです。
一般向けのモバイルWiFiでは、次の理由でこの接続がうまくいきません。
IPアドレスが固定されない
一般のモバイルWiFiは、接続のたびにIPアドレスが変わります。宛先が変わってしまうので、外出先からカメラを見つけられなくなります。
VPNを使うタイプでは、外部から接続できない
サービスによっては、通信にVPNを使って回線を提供しています。このタイプは、外部からの接続を受け付けない仕組みになっているため、防犯カメラの映像を外から見ることができません。
IPv6には対応していない
防犯カメラ側がIPv6に対応していないため、IPv4で通信できる環境が必要です。IPv6のみのサービスでは、カメラとつなげません。
防犯カメラに使えるのは「固定IPのSIM」
こうした条件を満たし、防犯カメラの運用に使えるのが、固定IPアドレス(IPv4)が使えるSIMです。
– IPアドレスが固定されるため、外出先から同じ宛先でカメラに接続できる
– VPNを使わない通常の接続で運用できる
– 法人・業務向けのデータ通信プランが中心で、料金や容量は契約ごとに異なる
一般向けのモバイルWiFiより月額費用がかかる傾向があるので、運用コストも事前に確認しておきましょう。
契約前に確認したいチェックポイント
– 固定IPアドレス(IPv4)が割り当てられるか
– 通信にVPNを使っていないか
– IPv6のみの接続になっていないか
– 上り(アップロード)通信に余裕があるプランか
– 通信容量は十分か(目安は下記)
– 設置場所で電波が安定して入るか
通信容量の目安
防犯カメラの映像は、画質が高いほど通信量が増えます。
– 3Mbps(約0.375MB/秒)の映像 → 1時間で約1.35GB
– 月5GBのプランなら、約3〜4時間で使い切る計算
常時映像を送り続けると、さらに大きな容量が必要です。動体検知で映像を送る設定にしたり、画質を少し下げたりするだけでも、通信量をかなり抑えられます。
モバイル回線で防犯カメラを使うメリット・デメリット
メリット
– 回線工事ができない場所(工事現場・空き家・駐車場・資材置き場など)に設置できる
– 小型のルーターなので、省スペースでネット環境をつくれる
– 期間限定の現場では、必要な期間だけ契約する運用もしやすい
デメリット
– 固定IPのSIMは、一般向けより月額費用が高くなりやすい
– 上り通信が弱いと、映像がカクついたり、見られなかったりする
– 電波状況によって、通信が不安定になる
– バッテリー式のルーターは、スリープして通信が途切れることがある(常時給電できる運用にしましょう)
防犯カメラを選ぶ時のポイント
屋外用か屋内用か
屋外用は、雨やほこりに耐える防水・防塵タイプです。建物の外周に設置するため、一目で防犯カメラとわかる「バレット型」が多く使われています。カメラがあると周囲に知らせること自体が、犯罪の抑止につながります。
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屋内用は「見守りカメラ」と呼ばれ、双方向通話やセンサー機能を備え、介護やペットの見守りなどに使われます。室内はプライベートな空間のため、見た目や使い勝手にも配慮して選びましょう。
有線か無線か
一般的に、室内用の見守りカメラは無線タイプが多く、屋外用の防犯カメラは通信が安定しやすい有線タイプが多い傾向にあります。モバイルルーターは基本的に無線で通信するため、有線タイプのカメラをつなぐ場合は、LANポートのある機器やクレードルが必要になります。
電源もネット回線もない場所には「SIMカメラ」という選択肢
固定IPのSIMとルーターを別々に用意すると、契約や機器の管理に手間がかかります。電源もインターネット回線もない場所なら、SIMを内蔵してそのまま通信できるカメラが手軽です。ソーラーバッテリー式なら、電源工事も不要です。
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まとめ
モバイルWiFi(ポケットWiFi)で防犯カメラを使う場合は、次の点を押さえておきましょう。
– 一般的なモバイルWiFiでは使えないことが多い
– 固定IPアドレス(IPv4)が使えるSIMを選ぶ
– VPNを使うタイプ、IPv6のみのタイプは避ける
– 上り通信と通信容量に余裕のあるプランを選ぶ
– 手軽さを優先するなら、SIM内蔵のカメラも検討する
どの構成が合うか迷われたら、設置場所の状況とあわせてお気軽にご相談ください。
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