ネットワークカメラはその名の通りインターネットを使って、遠隔でカメラの映像を確認することができます。その際に使われる遠隔監視の仕組みとしてP2P(ピーツーピー)と呼ばれるネットワーク方式があります。今回はP2Pに関して解説します。
P2Pとは
通常パソコンでインターネットする際は、クライアントサーバー方式を使用してインターネットします。クライアントサーバー方式とはパソコンとサーバー間で通信する仕組みですが、サーバーがネットワークの上位にありクライアントは下位にあります。またサーバーへのアクセスが集中するリスクがあります。
P2Pネットワークはクライアントとサーバーで通信するのではなく、クライアント同士で通信する仕組みなのでネットワークの負荷を分散させることで、サーバーにアクセスが集中することはありません。
P2Pのメリット
P2Pのメリットとしてはサーバー通信を行いませんのでクライアント同士が通信を行うことで特定の機器に負荷が集中することなく、安定した通信が可能になります。また通信障害の影響も小さく済ませることもできます。クライアントサーバー方式だと、サーバー障害が発生した場合に通信ができなくなりますがP2Pは機器同士の通信のため、安定した通信が可能になります。
またサーバーを必要としないので、サーバーコストを抑えたシステムの構築が可能になりますし、またサーバーをハッキングされ情報漏洩されるリスクを下げることも可能です。またデータはコンピューターを介して通信するため匿名性が高いのもメリットとも言えます。
P2Pのデメリット
サーバーを介さずに通信を行うのでセキュリティには注意が必要です。機器のパスワードがデフォルトであったために映像情報が漏洩したなどのトラブルも発生しています。そのため機器のパスワードは推測されにくいようなパスワードに変更したり、定期的にパスワードを変更するなどしてセキュリティ対策をしっかりと実施することが大切になります。
一昔前の遠隔通信はDDNS(ダイナミックDNS)と呼ばれる仕組みを利用していました。DDNSは現地のルーターをポート開放する必要があり、専門知識が必要であったりしたものがP2Pができたことによって、現地での特別な設定が必要なく、すぐに遠隔監視をすることができるようになりました。
P2Pを利用した防犯カメラ
今ではP2Pを使った防犯カメラは当たり前になりましたが、現地にインターネット環境がないような場所でも遠隔通信が可能なカメラが登場しました。カメラ本体にSIMカードを搭載することによってスマホのように通信をすることができる仕組みです。さらにバッテリーを搭載しているので、電源工事不要で設置が可能な防犯カメラです。またソーラーで充電することによって、24時間365日遠隔監視が可能な防犯カメラです。
防犯カメラの遠隔監視はP2Pで
防犯カメラの遠隔監視はP2Pで簡単にできるようになりました。セキュリティなどの観点から注意するべき点はありますが、様々な場所で手軽に使えるようになりましたので、ぜひこの機会に防犯カメラを導入してみてはいかがでしょうか?
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