
近年、クマによる人身被害のニュースを目にする機会が増えています。山間部の農地や果樹園だけでなく、キャンプ場や集落の生活圏にまでクマが出没するケースが相次いでおり、電源も通信回線もない場所でどう見守るかが、多くの現場で共通の課題になっています。今回は、そうした現場に向けて設計されたソーラー式LTEカメラ「X-2 LTE(NS-X200SR)」をご紹介いたします。
クマ被害の現状
環境省が公表している令和7年度の速報値によると、全国のクマによる人身被害は216件、被害者数238人、そのうち死亡者数は13人にのぼっています。特に秋田県は59件・67人(うち死亡4人)、岩手県は39件・40人(うち死亡5人)と、東北地方での被害が全国の半数近くを占めています。被害が最も多かったのは9月で、秋田県だけで31件が集中的に発生しました。
こうした状況を受けて、農地や果樹園、養蜂場、キャンプ場、登山口や林道の入口など、これまで防犯カメラの設置が後回しにされがちだった場所でも、クマの接近を早期に把握するための監視体制が求められるようになっています。
クマ対策の現場で防犯カメラに求められる条件
クマが出没するような場所は、一般的な住宅街や店舗とは設置条件が大きく異なります。
まず、多くの場所に電源がありません。山中の畑や林道、登山口周辺には電源コンセントがなく、ケーブルを引き込む工事も現実的ではないことがほとんどです。
次に、インターネット回線も整っていません。携帯電話の電波は届いても、固定回線やWi-Fiルーターを設置できる環境ではない場所が大半です。
さらに、広い範囲を見渡す必要があることも大きな特徴です。畑や果樹園、林道の出入口など、クマがどの方向から接近するか分からない場所では、固定された画角だけでは見逃しが発生しやすくなります。
加えて、山間部は天候の変化が激しく、雨や雪に耐えられる防水性能や、長期間にわたって現地に足を運ばなくても稼働し続けるバッテリー性能も欠かせません。
X-2 LTE(NS-X200SR)の特徴
こうした条件を満たすカメラとして、当店では「X-2 LTE(NS-X200SR)」をおすすめしています。
20Wの大容量ソーラーパネルで長期稼働
X-2 LTEは20Wの大容量ソーラーパネルを搭載しており、従来機種と比較して約4倍の充電性能を実現しています。大容量バッテリーとの組み合わせにより、1日20回程度の検知であれば約90日間の連続稼働が可能です。電源がない山間部の畑や林道でも、電池切れを心配せずに長期間の見守りを続けられます。
ソーラーパネルは本体一体型と、本体から離れた日当たりの良い場所に設置できるセパレート型から選ぶことができるため、木々に囲まれて日照条件が悪い場所でも、パネルだけを日当たりの良い位置に設置するといった柔軟な運用が可能です。
LTE通信でどこでも遠隔監視
ナノSIMカードによるLTE通信に対応しているため、固定のインターネット回線がない山間部でも、携帯電話の電波が届く場所であればそのまま導入できます。現地まで足を運ばなくても、スマートフォンで検知通知を受け取り、映像を確認することができます。
> ➡ 回線工事不要!SIM対応防犯カメラのメリット・デメリットと導入時の注意点を徹底解説
PTZ機能で広範囲をカバー
パン・チルト・ズームに対応したPTZ機能を備えており、1台で全方位を見渡すことができます。畑の周囲や林道の出入口など、どの方向からクマが接近するか予測しづらい場所でも、広い範囲をカバーできる点は大きな強みです。
400万画素の高画質と夜間撮影機能
400万画素のイメージセンサーを搭載しており、離れた場所からでも被写体の様子を把握しやすい画質を確保しています。夜間撮影については、赤外線照射とホワイトライト照射を切り替えて使用することができ、暗闇でのモノクロ撮影だけでなく、状況に応じてフルカラーでの記録も可能です。クマは薄暗い時間帯や夜間に活動することも多いため、この切り替え機能は現場で役立ちます。
IP65防滴設計で屋外に強い
IP65相当の防滴設計となっており、雨風にさらされる屋外環境でも安心して設置できます。山間部特有の天候の変化にも対応しやすい仕様です。
録画方式も柔軟に選択可能
録画方式は、常時録画と動体検知時のみの録画から選択でき、記録媒体も最大256GBのマイクロSDカードのほか、クラウド録画にも対応しています。現地でのSDカード交換が難しい場所では、クラウド録画を選択しておくことで、遠隔から映像を確認しやすくなります。
> ➡ X-2エックスツーLTE(NS-X200SR)の商品詳細はこちら
設置しておきたい場所
X-2 LTEをクマ対策として活用する場合、優先的に設置を検討したい場所をご紹介します。
まず、被害が発生しやすい畑や果樹園、養蜂場です。収穫期の作物や蜂蜜はクマを引き寄せる要因になりやすいため、出入口や獣道になりやすい斜面を見渡せる位置に設置しておくと、接近の兆候を早期に把握できます。
次に、キャンプ場や登山口です。人が集まる場所であるからこそ、クマの接近をいち早く察知し、利用者への注意喚起につなげることが重要になります。
また、集落の出入口やゴミ集積所も見守っておきたい場所です。生ゴミや農作物の残渣は、クマを人里に呼び寄せる大きな要因の一つとされています。こうした場所にカメラを設置しておくことで、出没の傾向を把握し、対策の判断材料にすることができます。
> ➡ 山間部に防犯カメラを設置する際の注意点とおすすめカメラについて
防犯カメラでできること、できないこと
ここで正直にお伝えしておきたいのは、防犯カメラはクマの接近を検知し、記録し、関係者に知らせるための道具であり、クマそのものを物理的に追い払ったり、侵入を防いだりする効果は期待できないという点です。ホワイトライトによる照射は威嚇的な効果が期待される場合もありますが、確実にクマを退けられる保証はありません。
大切なのは、カメラが出す通知をきっかけに、人が早めに危険を察知し、避難や注意喚起、必要であれば自治体や猟友会への連絡といった適切な行動につなげることです。カメラはあくまで「気づくための手段」であり、最終的な対応は人が判断して行う必要があります。この点を理解したうえで、電気柵や緩衝帯の整備、誘引物の管理といった他の対策と組み合わせて活用することをおすすめします。
複数台での運用にも対応
畑や集落など、複数の場所を同時に見守りたい場合は、複数拠点の映像を一元的に確認できる仕組みを整えておくと、日々の見回りの負担を減らすことができます。
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また、山間部に設置する機器は破損やいたずらのリスクもゼロではないため、設置位置や固定方法を工夫しておくことも大切です。
> ➡ 防犯カメラへの不正行為(タンパリング)とその対策ー破壊・盗難・いたずらへの備え方
まとめ
クマによる人身被害は年々深刻さを増しており、電源も通信回線もない山間部でどう見守り体制を整えるかが、多くの現場で共通の課題となっています。X-2 LTE(NS-X200SR)は、大容量ソーラーパネルによる長期稼働、LTE通信による回線工事不要の導入、PTZ機能による広範囲の監視、夜間撮影機能を兼ね備えたカメラです。畑や果樹園、キャンプ場、集落の出入口など、クマの接近をいち早く把握したい場所への設置をご検討ください。
設置場所や運用方法についてご不明な点がございましたら、お気軽にNSKダイレクトショップまでお問い合わせください。
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