私たちが生活したり、ビジネスをする上で、防犯カメラは欠かせない存在となっています。
特に防犯カメラは犯罪の抑制や事件発生後の証拠となったり、重要な役割をもっています。
また、AIを取り入れることでリアルタイムで状況を分析し、不自然な行動や異常を見つけられるようになりました。
今回は、AIを使った防犯カメラの可能性や課題について詳しく解説していきます。
目次
AIによる防犯カメラ映像解析の仕組み
従来の防犯カメラは、映像を記録するための役割が強く、その機能を有効に使えていませんでした。
その上、人の目で映像を見ることが必要であり、リアルタイムで異常を見つけたり、すぐに対応することは難しく、セキュリティ対策の観点からは不十分と言えます。
しかしながら、AIの発展により防犯カメラは映像を記録するためのものではなく、知能を持ったものへと進化をとげました。
AIを活用した防犯カメラシステムにより、今まで人が行っていた映像確認の作業を自動化することができます。
その中心となるのが、「パターン認識」と「ディープラーニング」です。この2つはどういったもので、どう役立つのかについて見ていきましょう。
パターン認識とは
パターン認識は、画像内の形状や動きなどの特徴を見つけ、その特徴を既存のデータと合わせることで、人物や物体を認識する技術です。防犯カメラ内の映像で、不審な行動があれば、検知することができます。
さらに、「YOLO(You Only Look Once)」や「SSD(Single Shot MultiBox Detector)」といった高度なアルゴリズムと組み合わせて、早く正確に物体を検出することが可能になります。
ディープラーニングとは
ディープラーニングは、人が手を加えなくても大量のデータの中から、その特徴を自動で学習するシステムのことです。この技術により、AIは顔認証や行動分析などを行って、従来ではできなかった映像解析ができるようになります。
顔認証システムでは、正面からだけでなく、横顔やマスク着用時でも高い認識率があります。新型コロナウイルスの感染拡大以降、多くの場面で使われるようになりました。
AIによる映像解析の実績と精度
AI防犯カメラシステムは実際にどれほど高精度なのでしょうか?
具体的な事例とその精度について詳しく解説します。
顔認証システム
最新の顔認証システムでは、正面画像の場合98%以上という非常に高い認証率です。当社のプラットフォームでは、横顔やマスク着用時でも高い認識率を維持しており、防犯用途だけでなく施設管理にも応用されています。
これにより、不審者を見つけるだけでなく、来訪者の記録や授業員の管理などいろいろな使い方が可能です。
人流計測
公共施設や商業施設で多くの人が移動する場面でも、高い精度で人流データを収集・分析できるようになっています。セキュリティが強化され、安全を確保するだけでなく、マーケティング分析にも活用することが可能です。
AI映像解析技術の課題と限界
一方で、高精度なAI映像解析にも課題があり、これらを課題を理解することで導入時に適切な対策が取れるようになります。
しっかり対策して有効に使っていくことが重要です。
環境要因
照明やカメラ設置角度などは、映像解析精度に大きく影響を及ぼします。たとえば、屋外では天候や光によって映像品質が変わってしまい、正確な解析ができないことが多いです。
この課題への対策として、高解像度カメラや赤外線対応カメラなど機材選定が重要です。また、屋外なので防水・防塵性能を満たした商品を選ぶようにしましょう。
被写体要因
顔認証の場合、マスク着用やサングラスなど顔が部分的に隠れている状態では、認識率が下がってしまう場合があります。
ただし、最新技術ではこれらへの対応力が強化されており、認識率はかなり向上しているので、そこまで心配する必要はないです。もし心配な場合は、カメラ性能の高い商品を選ぶようにしましょう。
未来への展望
AI防犯カメラ技術は今後さらに進化し、新たな可能性を切り開いていくでしょう。どんどん早くなるAIの進化によって、これからの未来は下記のような変化が期待できます。
環境適応能力の向上
照明条件や天候変化への対応力が上がることにより、屋外環境でも安定して精度の高い解析が可能になります。
エッジAI処理
AIをデバイスの端末側で直接処理するAIの事を指します。そうすることで、クラウドへのデータ転送が大幅に減り、運用コストを下げることができます。
多目的利用
セキュリティ用途だけでなく、マーケティング分析や施設管理ツールとしても活用範囲が広がります。人の行動を分析することはマーケティングをするのに役立ちます。これからさらに進化するAIを活用すれば、可能性は無限大です。
まとめ
AIによる防犯カメラ映像の解析技術は、精度がかなり上がり、セキュリティ強化の面でもとても注目されている技術です。
顏認証システムの認識率は98%を超えており、防犯だけでなく幅広い分野への応用も期待できます。
しかし、自然環境や学習データ不足、間違えたデータを取り込んでしまうなどの課題もあり、それらへの対応策が必要になります。
今後さらに進化するAIは、社会の安全だけでなく、人々の暮らしの改善にも貢献していくことになるでしょう。
AIによる防犯カメラの導入には、コストがかかってしまいますが、それに対する効果を考えれば安い投資になります。
さらに多くの施設や企業で、これからも積極的に導入されAIによる防犯カメラが当たり前の時代となります。
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