2023年に鉄道車両内に防犯カメラの設置義務が定められましたが、駅構内やホームでも犯罪やトラブルは頻繁に発生しているため、防犯カメラによる防犯対策が必要です。
従来の録画機能付き防犯カメラでも十分な対策ですが、AI搭載の防犯カメラを設置することでさらにセキュリティレベルの高い防犯対策にすることができます。
今回は、駅構内とホームにAI搭載防犯カメラを設置するメリットデメリットについて紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
駅構内や駅ホームにおける防犯カメラ設置の必要性
新幹線と一部の在来線の鉄道車両内に防犯カメラの設置義務化が進む中、駅構内やホームにも犯罪やトラブルは頻繁に起こっているため防犯カメラの設置が推奨されています。
駅構内や駅ホームに防犯カメラ設置の必要性について紹介していきます。
増加する駅構内やホームでの犯罪
駅構内やホームでの犯罪は、残念ながら増加傾向にあります。痴漢や盗難といった身近な犯罪に加え、暴行や傷害事件も発生しており、乗客の安全が脅かされています。また、近年は、駅員への暴力行為やホームからの転落事故なども社会問題化しており、早急な対策が求められています。このような状況を受け、鉄道会社は防犯カメラ設置など、様々な対策を講じています。
鉄道会社としての安全確保責任
鉄道会社は、乗客を安全に目的地まで輸送する責任、すなわち安全確保責任を負っています。これは、鉄道事業法にも明記されており、乗客の生命・身体を守ることが鉄道会社の使命と言えるでしょう。駅ホームは、乗客が列車を待つ公共の場であり、安全な環境であるべきです。安心して鉄道を利用できるよう、鉄道会社は様々な安全対策を講じる必要があります。
防犯カメラ設置による抑止効果
防防犯カメラの設置は、犯罪を未然に防ぐ「抑止効果」が期待できます。人は、自分の行動が監視されていると意識すると、犯罪行為をためらう傾向があります。特に駅ホームのような公共の場では、防犯カメラの存在が、犯罪者にとって大きな心理的プレッシャーとなるでしょう。また、防犯カメラは、犯罪の発生そのものを防ぐだけでなく、犯罪の発生場所や時間帯を特定し、重点的な対策を講じる上でも役立ちます。
駅構内やホームにAI搭載の防犯カメラを設置するメリット
駅構内やホームにAI搭載の防犯カメラを設置するメリットについて紹介していきます。
犯罪の抑止・検挙率向上
AI搭載の防犯カメラは、従来の防犯カメラと比較して、より高度な犯罪抑止・検挙効果が期待できます。AIによるリアルタイムな映像解析により、不審な行動や異常事態を自動的に検知し、迅速な対応を可能にします。例えば、徘徊する人物や置き去りにされた荷物などを検知し、駅員にアラートを送ることで、犯罪や事故を未然に防ぐことができます。
事故やトラブル発生時の迅速な対応
AI搭載防犯カメラは、事故やトラブル発生時の迅速な対応にも貢献します。転落事故や急病人の発生などをAIが自動的に検知し、即座に駅員や救急隊に通報することで、人命救助や被害の拡大防止に繋がります。また、混雑状況をリアルタイムに把握し、適切な人員配置や誘導を行うことで、安全な駅環境を維持することができます.
乗客の安心感向上による利用促進
AI搭載防犯カメラの設置は、乗客に安心感を与え、鉄道利用を促進する効果も期待できます。特に、女性や高齢者、障害者など、犯罪や事故に遭いやすいと感じる人々にとっては、高度な監視システムの存在は大きな安心材料となります。また、駅全体の安全性が向上することで、より多くの人々が安心して鉄道を利用できるようになり、利用者数の増加にも繋がります。
駅員業務の効率化・省力化
AI搭載防犯カメラは、駅員業務の効率化・省力化にも大きく貢献します。AIによる監視業務の自動化により、駅員は乗客対応や案内など、より人間的なサービスに集中できます。また、AIが生成する詳細なデータ分析を活用することで、人員配置の最適化や、混雑予測に基づいた先回りした対応も可能になります。これにより、限られた人員でより質の高いサービスを提供し、駅全体の運営効率向上に繋がります。
AI搭載の防犯カメラ設置におけるデメリットと対策
AI搭載の防犯カメラは高機能・高性能ではありますが、AIが搭載されているからこそのデメリットもあるため、デメリットの対策方法と共に紹介していきます。
プライバシー保護への配慮
AI搭載防犯カメラは、従来の防犯カメラよりも高度な個人情報収集能力を持つため、プライバシー保護への配慮がより一層重要となります。
駅利用者の顔が鮮明に映るだけでなく、AIによる行動分析によって、個人の行動パターンや趣味嗜好まで把握される可能性があります。
【プライバシー保護の対策】
・撮影範囲の明確化と周知徹底:撮影範囲を必要最小限に絞り込み、駅利用者に「防犯カメラ録画中」のステッカーやプラカードなどで明確に周知する。
・映像の匿名化:映像中の顔を自動的にぼかす、またはモザイク処理するなど、個人が特定できないようにする。
・データの厳格な管理:収集したデータへのアクセス権限を制限し、不正利用や漏洩を防ぐためのセキュリティ対策を徹底する。
・プライバシーポリシーの策定と公開:映像の収集・利用目的、保管期間、第三者提供の有無などを明確に定めたプライバシーポリシーを策定し、駅利用者が閲覧できるように公開する。
・定期的なプライバシー影響評価の実施:AIシステムの運用状況を定期的に評価し、プライバシーへの影響を最小限に抑えるための改善策を講じる。
カメラ死角の存在
駅構内やホームには、柱や設備、階段やエスカレーターなど、カメラの死角になりやすい場所が多数存在します。
死角がある限り、犯罪や事故の発生を完全に防ぐことは難しく、AI搭載防犯カメラの有効性が低下する可能性があります。
【カメラ死角の対策】
適切なカメラ配置と台数: 死角を最小限に抑えるため、カメラの設置場所や角度、台数を綿密に計画することが大切になります。
・広角レンズやPTZカメラの活用:広範囲をカバーできる広角レンズや、遠隔操作で撮影範囲を調整できるPTZカメラを活用する。
・AIによる画像解析技術の活用:複数のカメラ映像を統合し、AIによる画像解析技術を活用することで、死角部分の状況を推測し、より広範囲な監視を実現する。
・駅員や警備員との連携:カメラ監視だけではカバーできない死角部分を、駅員や警備員の巡回によって補完する。
・乗客への注意喚起:死角になりやすい場所での注意喚起を促すポスターやアナウンスを実施し、乗客自身の安全意識を高める。
高額な導入費用や維持コスト
AI搭載防犯カメラは、従来の防犯カメラよりも高価であり、導入・維持コストも高額になってしまいます。
カメラ本体の費用だけでなく、録画機能や電源確保による設置費用、サーバーやネットワーク環境の整備費用、他にも保守・点検などの費用がかかってきます。
また、独自のシステムを導入する場合はAIシステムの開発・導入費用も考慮する必要があります。
特に、大規模な駅や複数の駅に導入する場合、設置台数が増えるためコスト負担は非常に大きくなってしまいます。
【高額な導入費用や維持コストの対策】
・段階的な導入:予算に合わせて、まずは重点エリアから導入し、効果検証を行いながら段階的に拡大していく。
・クラウドサービスの活用:サーバーやネットワーク環境を自社で構築するのではなく、クラウドサービスを活用することで、初期費用を抑える。
・リース契約の検討:カメラ本体やAIシステムをリース契約することで、初期費用を抑え、最新技術への対応も容易になる。
・補助金や助成金の活用:国や地方自治体が提供する補助金や助成金を活用することで、導入コストを軽減する。
サイバーセキュリティのリスク
AI搭載防犯カメラシステムは、従来の防犯カメラシステムよりも複雑なネットワーク構成となるため、サイバー攻撃のリスクが高まります。
映像の漏洩やシステムの乗っ取りは、乗客のプライバシー侵害や駅運営の妨害に繋がりかねません。
また、AIシステム自体がハッキングされ、誤作動や不正操作されてしまうリスクも存在するため、しっかりとしたセキュリティ対策を構築していきましょう。
【サイバーセキュリティの対策】
・強固なセキュリティ対策:ネットワーク分離、アクセス制御、暗号化通信など、多層的なセキュリティ対策を講じる。
・定期的なシステムアップデートとセキュリティ診断:脆弱性を解消するため、定期的なシステムアップデートを行い、セキュリティ診断を実施する。
・職員へのセキュリティ教育:サイバー攻撃の手口や対策について、職員への教育を徹底し、セキュリティ意識を高める。
・インシデント対応体制の構築:万が一サイバー攻撃を受けた場合に備え、迅速な対応ができるよう、インシデント対応体制を構築しておく。
・サイバー保険の加入:サイバー攻撃による損害を補償するサイバー保険に加入することで、リスクヘッジを行う。
AIの誤検知・誤判断の可能性
AIは最先端の技術でかなり高精度ではありますが、完璧とは言えないため、稀に誤検知や誤判断を起こす可能性があります。
例えば、不審者と判断した人物が実際には普通の通行人であったり、異常事態と判断した状況が実際には問題に発展しない出来事であったりする場合も考えられます。
誤検知・誤判断は、乗客への不必要な干渉や、駅員の対応ミスに繋がりかねないために、いくつかの対策を講じる必要があります。
【AIの誤検知や誤判断への対策】
・AIシステムの精度向上:AIの学習データを増やし、アルゴリズムを改善することで、誤検知・誤判断を最小限に抑える。
・駅員による最終的な判断や対応:AIからのアラートはあくまで参考情報とし、最終的な判断・対応は駅員が行う。
・AIの判断根拠の可視化:AIがなぜそのような判断をしたのか、その根拠を可視化することで、駅員が状況を正しく理解し、適切な対応を取れるようにする。
・誤検知や誤判断に関するフィードバック:誤検知・誤判断が発生した場合、その情報をAIシステムにフィードバックし、学習データとして活用することで、精度向上に繋げる。
AI搭載の防犯カメラ設置による未来の駅構内や駅ホーム
AIを活用したリアルタイム監視
AI技術を活用することで、防犯カメラの映像をリアルタイムに解析し、不審者検知や侵入検知などによる異常行動を検知することが可能になります。
これらの検知機能を活用することで、不審な動きをする人物や、倒れている人を自動的に検出し、駅員へ即座に通報または警告音で周囲へ気づかせることで、より迅速な対応が可能になります。
異常行動検知システム
AIによる異常行動検知システムは、従来の防犯カメラでは難しかった、より高度な監視を実現します。
例えば、線路内への侵入や、ホーム上でのケンカ、置き去りにされた荷物などを検知し、事故やトラブルを未然に防ぐことができます。
➡監視カメラのAIは異常検知で何ができる?メリットデメリットを解説!
さらなる安全・安心な駅環境の実現
防犯カメラの設置とAI技術の活用は、駅ホームの安全性を飛躍的に向上させます。
犯罪や事故の発生を抑制し、乗客に安心感を与えることで、より快適な駅環境を実現することができます。
公共交通機関の一つとして不特定多数が利用するために、これらの技術を積極的に導入し、乗客の安全確保を一緒に構築していきましょう。
まとめ
駅構内やホームでも犯罪やトラブルは起こりやすいため、防犯カメラによる防犯対策は必要です。
従来の防犯カメラでも高性能なタイプが販売されているため、十分な防犯対策となりますが、AI搭載による最先端技術を用いた防犯カメラでは、不審人物を早期に発見したり、事件・事故の発生後すぐに異常を検知し、リアルタイムの状況把握と迅速かつ適切な対応を取ることができるため、被害の拡大を抑えることにも期待ができます。
もし、駅の構内やホームに防犯カメラの設置を検討しているが、どんな防犯カメラを選べばよいかわからない、不安などがある方は、お電話もしくはお問合せフォームよりお気軽にご相談ください。
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