障がい者の生活を支援する福祉施設は、職員・スタッフや入居者の安全等を確保するために監視カメラの導入が増えています。
しかし、福祉施設に監視カメラを導入する場合、費用の面で大きな負担になってしまうため、悩んでいる施設も少なくありません。
今回は、障がい者支援施設が対象となる「社会福祉施設等整備費国庫補助金」について、条件や申請方法、メリットや具体的な活用事例などについて詳しく解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
障がい者施設の監視カメラ導入に補助金を活用するメリット!
障がい者支援施設に監視カメラを設置する際、国が支援する補助金を活用することができます。
補助金は、事業者の方々が社会、地域、環境などに貢献することを前提として支給される制度のことで、融資ではないため返済する必要はありません。
また、補助金の制度は、国が取り決めているものとは別に、県や市など自治体が独自で促進していることもあります。
そのようなケースでは、国の支援と組み合わせることによって、より事業者方のコストを軽減させることができます。
監視カメラ導入の補助金の条件とは?
「社会福祉施設等整備費国庫補助金」の条件について愛知県の例にして詳しく解説していきます。
「社会福祉施設等整備費国庫補助金」の概要
障害者の自立した生活を支援するため、地域の需要に応じ、障害者が居住又は日中活動の場として利用する福祉施設を整備する社会福祉法人等に対し、施設整備費の一部を予算の範囲内において補助するものです。
※ 建設予定地が指定都市(名古屋市)・中核市(豊橋市、岡崎市、一宮市及び豊田市)の場合は、各自治体に直接お問い合わせください。(中核市に設置する障害児入所施設、児童発達支援センターは県で実施します。)
<参考>
補助額:国が定める事業(施設)の種類ごとの補助基準単価の合計額と対象経費(総事業費から対象外経費を控除した額)の3/4のいずれか低い方
※ 補助基準単価は毎年度変更があります。補助基準単価は社会福祉施設等施設整備費国庫補助金交付要綱の別表3-1等を御覧ください。
※ 総事業費:工事請負費及び工事事務費(設計監理費等)
※ 対象外経費:土地の買収又は整地に要する費用、外構工事費、建付けでない家具、工事不要の電化製品、消火器等の備品購入費及びその他施設整備費と無関係の費用 補助率:補助額のうち国2/3、県1/3 補助対象:法人(社会福祉法人、医療法人、一般社団法人、特定非営利活動法人等)
※ 法人格を備えていれば申請していただくことは可能ですが、補助対象事業の採択にあたっては、本県では公益性の観点から、社会福祉法人、医療法人等を優先しています。
(出典元:愛知県公式HP・社会福祉施設等施設整備費補助金についてより)
対象条件は、法人(社会福祉法人、医療法人、一般社団法人、特定非営利活動法人等)が対象となっていますので、申請前に対象であるか確認しましょう。
また、市町村によっても違いあるため、管轄となる自治体の公式サイトなどで詳細を確認してください。
もし、補助金が対象となるか詳しく知りたい方は下記のお問い合わせフォームよりご相談ください。
導入するカメラの要件
また、補助金を受けて、それぞれ施設に監視カメラを設置したのであれば、監視カメラは適切に稼働しなければなりません。
結果的に言えば、監視カメラの設置が無駄に終わってしまった、費用をかけた分の効果を発揮できなかった場合には、補助金の返済が要求される事態に発展してしまうかもしれませんので要注意です。
必要な手続きや申請書類の準備
補助金を受けるためには、必要な手続きや申請書類の準備が必要です。
愛知県の社会福祉施設等整備費国庫補助金の整備計画書提出後の流れを紹介します
<工事の前年度>
5月下旬 【県→市町村】整備計画の提出依頼(6月上旬 提出期限)
7月上旬頃 【県→市町村→法人】関係書類の提出依頼(7月下旬 提出期限)
2月末~3月 【県→市町村】県予算の採択・不採択を通知 ※ 予算が限られているため、提出書類をもとに審査を行い、県予算の採択の可否を決定します。不採択となることがありますので、御承知おきください。
3月頃 【県→法人】県予算で採択された整備に対して、国への協議資料の作成依頼 3月頃 【県→国】協議資料を提出
<工事の年度>
7月頃(予定) 【国→県→法人】内示通知 ※ 国に協議したすべての整備が国に採択されるとは限りません。
(出典元:愛知県公式HP・社会福祉施設等施設整備費補助金についてより)
多くの自治体では、補助金を募集してから締切るまで一ヵ月程度しか期間を設けていません。
また、補助金制度に応募するため、事業計画や整備計画、費用見積りなどの資料作成や証明書等を提出する必要があります。
年度初めの5月、6月あたりは補助金の募集が公布されやすい時期となっているため、募集開始前に必要となる書類を全部揃えれるよう計画的に準備しましょう。
監視カメラを導入している施設の事例紹介
監視カメラを実際に導入している施設の事例を紹介していきます。
導入の背景と目的
障がい者に対する暴行事件や不祥事などがニュースで相次いで報道されることにより、効果的なセキュリティ対策を講じる必要性を感じ、監視カメラを導入を検討しました。
導入後の効果や反応
監視カメラの導入後、事故やトラブルを早期に発見することができ、入居者とスタッフ双方の安全が確保されるようになりました。
また、入居者が十分なサポートを受けつつ、尊重された生活を送ることができる環境が整い、施設の透明性と説明責任の高まりにより、入居者やその家族への安心感と信頼を深め、地域社会との信頼関係もより強化することができました。
施設の運営におけるポイント
施設に監視カメラを導入する際は、個室やトイレ、浴室などのプライバシーが確保されるべき場所へ設置しないよう配慮が必要です。
また、カメラによって常に監視されている状況下であるため、入居者や職員から同意を得ることも大切です。
監視カメラを導入する前には、映像の取り扱いのルール設定やガイドラインを明確にしましょう。
まとめ
障がい者施設において監視カメラの導入は、安全性と信頼性の向上に大きく貢献してくれます。
そして、国や自治体による補助金を活用することで導入費用を軽減することができるため、施設運営者の方々にとって力強いサポートです。
しかし、補助金にもルールや条件等があり、申請や手続きが面倒などと思っている方々も少なくありません。
施設への監視カメラ導入に少しでも不安やお悩み事がありましたら、弊社へお気軽にお問い合わせください。
各施設に最適なカメラの種類・性能選びから導入、そして補助金のサポートについても全力でサポートさせていただきます。
まずは、お見積もりもかねて、下記の「お問い合わせ」よりお気軽にご相談ください。