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防犯カメラ×AI機能で見える新しい防犯の形

2021.11.08

防犯カメラの性能は日々、進化している中で画質の進化、圧縮方式の進化、IP性能の進化など、日々、性能は向上し続けています。画質の進化であれば4K解像度の防犯カメラが登場するなど高画質であることはもはや当たり前となっております。近年は、画質ではなく使い方を進化させており、ディープラーニングを主体としたAIを防犯カメラと融合させる動きが加速しています。今回は実際に防犯カメラの現場におて導入されつつあるAI機能について解説いたします。

防犯カメラに搭載されているAI機能は基本的には画像認識(ディープラーニング)です。画像を認識するつまり、オブジェクトを判定することになりますので、例えば人、車、荷物などの対象物の認識。その対象物の詳細の認識、顔の判別、性別、アクセサリーの有無、車両であればナンバープレートなどの詳細を認識します。

問題は認識するデータをどのように活用するのかという点です。例えば顔を認識して入退室管理システムを構築する、ナンバープレートを認識して開閉ゲートをコントロールするなど使い方は無数に存在します。現在のところ防犯カメラに組み込むという形で進化していますので、実用的な使い方は防犯として活用されています。今回は「防犯カメラ×AI」でできることについて解説していきます。

 

防犯カメラ×AI

実際に防犯カメラに搭載されているAI機能について解説します。

 

顔認識機能

最初に挙げるべきAI機能は「顔認識機能」です。顔認識はカメラで撮影された映像の中から人の顔を検知して認識します。人物の顔の表情や状態を個別で認識します。例えば表情、性別、年齢などの人物情報から、眼鏡や帽子などのアクセサリー、髭や髪型などの情報まで判別することができます。

これらは防犯カメラの中に無数の顔情報データを集約することで、それに類似した情報を抽出するといった方法を使います。つまりディープラーニングで言うところの教師データが事前に防犯カメラに登録しており、それらの中の法則性を元に認識させる方法です。教師データの情報量が多ければ多いほど、より精度は高くなるのでがディープラーニングの特徴になっています。

また顔認識機能について言えば、事前に顔情報を登録することができます。Aさんをカメラの中に登録しておき、Aさんがカメラの前を通ることで認証しアラーム発砲するという仕組みを構築することができます。データベースと照合し顔認証を利用した製品ではネットワークカメラシステムの「アイレコ」と入退室管理システムの「顔認証アクセスコントローラー」があります。小規模でのシステム構築に特化した4CHのネットワークレコーダーでも顔認証が可能になります。

 

ネットワークレコーダーIPN-AI2104

IPN-AI2104

アイレコIPN-AI5816P8-HH-4T   

IPN-AI5816P8-HH-4T

 

IPN-AI5816P8-HH-4TとIPN-AI2104はNVRになりますので弊社のIPカメラを使用することで顔認識機能が使えるようになります。200万画素のカメラを最大4台までIPカメラで顔認識機能を使用することができます。(※IPN-AI5816P8-HH-4Tは4台とIPN-AI2104は1台まで)通常のレコーダーとしての機能は標準で搭載されていますので、見る、録る、残すは問題なくできます。

 

使用するシーンとしては店舗の入り口にカメラを設置して事前に登録しておいたブラックリストのお客様が来店した時にアラームを発砲するなどして従業員にお知らせしてくれます。遠隔監視機能併用することで認証した際にメール送信することで離れた場所から知ることができます。

 

AIサーチと呼ばれる機能を使えば犯人の顔写真データをアイレコに読み込ませることで実際に顔認識したデータと照合して録画データを検索します。録画データを検索する時間はとても時間が掛かりますのでこの機能を使うことで録画検索する時間を短縮できますので効率的な録画検索を可能にします。

 

顔認証アクセスコントローラーであれば電子錠を組み合わせた入退室管理が可能です。事前に顔データを登録して認証したら電子錠を開閉させることによって人の出入りを管理します。また接点出力になっていますの自動ドアとの連動も可能でアンチパスバックなどと組み合わせた運用も可能です。

 

NSKのアクセスコントローラはICカードや指紋認証にも対応しているので顔認証以外の生体認証を選択することも可能で、認証方法を組み合わせてセキュリティレベルを高めてシステム構築することも可能です。

 

顔認証ミニアクセスコントローラー ASC-7213M

ASC-7213M

IVS(インテリジェントビデオシステム)

インテリジェントビデオシステムは映像の中に任意のルールを設定しルールに反応した場合、アラームを通知する機能です。例えばラインクロス検知は、映像の中に任意で線を引きそのラインを通過した場合にアラーム発砲します。

 

他にも置き去り検知、駐車検知、群衆検知などの機能があります。どれもラインクロス同様に任意のルールを設定してそのルールの範囲を超えた場合にアラームします。アラームの方法に関してはローカルエリアでのパトランプ、ブザーから、ネットワークを経由したプッシュ通知、メール通知など可能です。

 

IVS機能では主に物体の動きを検知しますので人物と車両を区別するということはできませんが、従来の動体検知(モーションディテクション)に比べて精度の高い検知を可能にしました。

動体検知については別の記事にもまとめていますのでそちらもご覧ください。

防犯カメラのモーション検知の使い方と注意点

 

SMD(スマートモーション検知)

SMDとは動体検知機能(モーションディテクション)をより高精度にしたAI機能機能です。動体検知はあくまでも映像の中の動きしか検知できません。そのため木の動きやヘッドライト、映像ノイズなどすべてに反応してしまい、誤反応が多かったのが問題でした。

 

SMDは映像の動きの中でさらに人物と車両のみを検知します。そのため今まで動体検知で誤検知していたものがなくなり、確実なセキュリティ環境を構築することができるようになりました。

人数カウント

人数カウントカメラは人の出入りする人数を計測して、今どれくらいの人が滞留しているのか測定できる防犯カメラです。レンズを二つ搭載している理由は、撮影した映像の奥行を測定するためです。人の目も同じく片目では奥行きが分からなくなるように、カメラも同じようにレンズが二つ付いています。奥行を測定する理由はカメラを入口などの真上に設定した場合に、人数を計測した人の身長を事前に登録しカウント精度を向上させます。通常の一眼の防犯カメラでも人数カウント機能が搭載されていますが精度が低くなるので二眼の防犯カメラをおすすめします。

 

また滞在時間を計測する機能も搭載していますので。長時間、同じ場所に留まっている人がいた場合にアラーム通知することも可能です。特に今の時期だと、人が密集している場所などは極力、なくしていく必要がありますので、そうした場合に人数カウントカメラが活躍します。

進化し続ける防犯カメラ

防犯カメラの性能や機能は日々進化しています。技術的な向上はもちろんのこと、価格帯も市場に合わせたものになっていくことから、今後は顔認証機能が付いた防犯カメラは当たり前の時代がくるかもしれません。防犯カメラメーカーとして今後も情報発信していきます。

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