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はじめに:24時間稼働の現場で、火災リスクをどう減らすか
24時間止まらない工場の分電盤や制御盤、夜間の倉庫に並ぶモーターや電力機器。こうした設備の発熱は、見えないところで少しずつ進み、気づいたときには発火寸前という事態を招きます。設備管理者にとって「異常発熱を、人がいない時間帯にも気づける仕組み」をどう作るかは、長年の課題です。
本記事では、画像から煙や炎を識別するという話ではなく、温度を24時間測り続けることで火災を未然に防ぐという、防犯カメラの新しい使い方を整理します。一般的な定期点検と、サーマルカメラによる常時監視を比べながら、自社の現場で取り入れる際のヒントを紹介します。
設備の異常発熱が火災につながるまで
工場や倉庫で発生する火災の多くは、突然の出火ではなく、設備内部の小さな熱の蓄積から始まります。配線の劣化、接続部のゆるみ、モーターの過負荷、ベアリングの摩耗。いずれも初期段階では外から見えず、温度がじわじわと上がっていきます。
人による定期点検では、数時間に一度、サーモグラフィを手に持って各設備を回ることが一般的です。しかし夜間や休日、人手が薄くなる時間帯には、点検と点検の間に異常が進行するリスクが残ります。発熱は止まりませんし、待ってもくれません。火災報知器は煙や熱を感知して鳴る仕組みのため、反応するときには既に発火しているケースも少なくありません。総務省消防庁の火災統計を見ても、工場・倉庫の電気火災は依然として大きな比率を占めています。
定期点検と常時監視、どちらを選ぶか
定期点検は、目視や聞き取りと組み合わせて細かく確認できる強みがあります。一方で、点検した瞬間の状態しかわからないという弱点があります。点検直後に温度が上がり始めても、次の点検まで誰も気づけません。
常時監視は、点検と点検の間の空白を埋める役割を担います。温度を測り続けるカメラを所定の位置に設置しておけば、人が現場にいない時間帯でも、温度の変化を追い続けることができます。点検をなくすという話ではなく、点検の精度を上げるための補助線として位置づけるのが現実的です。両者の組み合わせで、設備管理の安心感は大きく変わります。
サーマルカメラで温度を面で捉える
NSKのAI搭載サーマルカメラは、設備の表面温度を面で捉え、設定した範囲の温度変化を24時間記録し続けます。最大で約45メートル先の熱源を検知できるため、広い工場フロアでも一台で複数の設備をカバーできます。測定範囲は0度から550度まで対応し、分電盤や制御盤、モーターの発熱から、加熱炉まわりの異常まで、現場の用途に応じて使い分けられます。
サーマル映像と可視光カメラのデュアルレンズ構造のため、温度の異常を検知したと同時に、その場所の状況を通常映像でも確認できます。発熱箇所がどの設備のどの部位か、すぐに目で追えるという点は、対応のスピードを大きく左右します。本体はIP67の防水防塵性能を備えているため、屋外設置や粉じんの多い現場でも安心して運用できます。
12エリア同時監視と閾値アラート
ひとつの現場に複数の設備が並ぶ場合、すべてを同じ温度しきい値で監視すると、誤報が増えがちです。NSKのサーマルカメラは、画面内に最大12エリアまで個別に測定範囲を設定でき、それぞれに異なる温度しきい値を割り当てられます。
たとえば分電盤エリアは60度を超えたら通知、モーターエリアは80度を超えたら通知、加熱炉まわりは200度を超えたら通知、というように、設備ごとの正常温度に合わせた基準を作れます。これにより、現場の実態に合った監視ができ、無駄なアラートを減らしながら本当に危険な発熱だけを拾えます。
しきい値を超えたときは、カメラに連動したフラッシュライトとサイレンで現場に注意喚起するほか、管理者のスマートフォンや管理用ソフトへリアルタイムで通知が飛びます。離れた場所にいても、現場の異変に最初の一歩で気づけます。
防犯カメラと組み合わせる発想
サーマルカメラだけを単独で導入するのではなく、既存の防犯カメラ網と一緒に運用することで、現場全体の見守り精度が上がります。侵入や盗難への備えと、設備の発熱監視を、ひとつの監視システムでまとめて見られるようになるからです。
近年は市場全体として、防犯カメラに温度や音などの複数のセンサーが組み合わされる流れが進んでおり、現場の監視は単機能から複合的な見守りへと役割を広げつつあります。NSKのサーマルカメラとIPカメラを組み合わせ、CMSなどの統合管理ソフトで一元管理することで、現場の安全と設備の安定稼働を一本のラインで管理できる体制が作れます。
導入時に押さえておきたい3つの視点
ひとつ目は、設置位置です。監視したい設備全体が画角に収まる場所を選び、熱源と他の高温部位が重ならない角度を意識します。設置位置の検討段階で、現地調査を依頼するのが安心です。
ふたつ目は、運用ルールです。誰がアラートを受け取り、どのように現場へ確認に向かうのか、初期に決めておくとスムーズに回ります。夜間休日の対応フローを文書にしておくと、属人化を避けられます。アラートはスマートフォンへのプッシュ通知やメール、現場のパトライト連携などを組み合わせるのがおすすめです。
みっつ目は、長期保証です。屋外や粉じんの多い環境では、機器の経年劣化が早まることがあります。NSKのフェニックス保証は5年間の長期保証に加え、消耗品や天災も含み、修理期間中の代替機無償貸出や出張対応の費用無償も受けられるため、長く使う設備監視カメラとの相性が良いです。
まとめ:常時の温度監視で、火災リスクを「未然」へ
火災は起きてから対処するものではなく、起きる前に芽を摘むものです。定期点検だけでは見逃しがちな夜間や休日の異常発熱を、サーマルカメラで24時間追い続けることで、現場の火災リスクは確実に下げられます。
NSKでは、AI搭載サーマルカメラ IP-P8104TPをはじめ、現場のレイアウトや業種に合わせた防犯カメラとの組み合わせ提案を行っています。設備の安定稼働と現場の安全をひとつのシステムでまとめて見たい方は、まずは無料相談から現場に合った構成を相談してみてください。次の記事では、製造現場での転倒検知や、危険エリアへの侵入検知ソリューションについても順番に紹介していきます。
もし、AI搭載の監視カメラや防犯カメラの選び方について不安に感じている方、詳しい情報が知りたいという方は、お電話もしくはお問合せフォームよりお気軽にご相談ください。
弊社専門スタッフがお悩みやお困りごとをヒアリングさせていただき、お客様のニーズに合った最適なご提案をさせていただきます。
NSKと一緒に、セキュリティレベルの高い防犯対策や効率的な運用のシステム構築をしていきましょう。
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